Windows10NTPサーバー設定方法

ローカルネットワークで時刻合わせが必要な場合にネットワーク内にNTPサーバーが必要となります。

そこで、設定方法、運用方法をまとめておきます。

目次

1. NTPサーバーの構成(例)

2. NTPサーバー設定

1) レジストリ設定

2) サービス再起動

3) ファイヤーウォールの設定

3. クライアント側の設定

4. Windows-NTPコマンド設定

5. まとめ


1. NTPサーバーの構成

NTPサーバーが必要となる場合とは、

ローカルネットワークがインターネットに接続できない、またはFA機器のIPグループでインターネットへの接続ができない環境でFA機器の時刻合わせが必要な時です。

必要に応じては、上位IPアドレスとローカルIPアドレスそれぞれを設定する必要がありますが、WindowsPCの場合はIPアドレス追加設定が可能です。

2. NTPサーバー設定

サーバー設定とは、特定のPCをNTP(ネットワーク時刻プロトコル)サーバー機能を追加することになります。

レジストリ設定、サーバーの再起動、ファイヤーウォールの設定が必要です。

1)レジストリ設定

検索でregeditと入力(レジストリエディターを起動します。

レジストリ設定は失敗すると二度とPC起動できなくなるので、自己責任で行ってください。

下記の設定を5とします。

\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\Config

NTPサーバーをEnable=1とします。

\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\TimeProviders\NtpServer

UNIX系サーバとの同期する場合にはLocalClockDispersionを「0」に設定する必要があります。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\services\W32Time\Config\LocalClockDispersion


2)サービス再起動

NTPサーバーを再起動します。

Windowsシステムツールから、コマンドプロンプトを管理者権限(その他から選択)で実行します。

Net stop w32time

Net start w32time


3)Windowsファイヤーウォール設定

次にWindowsのファイヤーウォールの設定をします。

ここで設定しないとファイヤーウォールで接続できません。

コントロールパネルからWindows Defenderファイアウォールを開きます。

受信の規則で追加します。新しい規則ポートを選択します。

UDPで123ポート番号を設定します。

接続はすべて設定しておきます。

受信の規則にわかりやすい名称を付けて完了します。

3.クライアント側での設定

コントロールパネル

日付と時刻

インターネット時刻でサーバーにNTPサーバーを設定したIPアドレスを設定します。

今すぐ更新で同期ができれば、設定ができたことを確認できます。

PLCの場合はパラメータで設定します。


4.Windows-NTPコマンド設定

Windows NTPクライアント設定(w32tmコマンド)

w32tmコマンドとは

w32tmコマンドは、Windows Timeサービスの設定や時刻同期の状態確認、設定変更、手動同期を行うことができるコマンドです。

w32tmコマンドは、NTP(SNTP)プロトコルによって同期を行います。

現在のNTP設定を確認する

Windowsにおいて、現在どのNTPサーバーを参照しているのか確認するには、以下のコマンドを実行します。

> w32tm /query /source

> w32tm /query /peers

NTPクライアントに構成されたNTPサーバーを表示させるには、以下のコマンドを実行します。

> w32tm /query /configuration

通信先のNTPサーバを設定する

w32timeサービスを有効化(ここでは遅延起動に設定)し、起動します。

サービスが無効となっている場合には、w32tmコマンドが実行できません。

> sc config w32time start= delayed-auto

> net start w32time

w32tmコマンドでNTPサーバを指定します。

> w32tm /update /manualpeerlist:192.168.24.33 /syncfromflags:manual

複数NTPサーバ(IPアドレス)を設定する場合には、ダブルクォートでくくる必要があります。

w32tm /config /update /manualpeerlist:"192.168.11.1 192.168.11.2 192.168.11.3" /syncfromflags:manual

w32timeサービスを再起動して、設定を反映させます。

> net stop w32time

> net start w32time

NTPサーバに同期させる

ローカルマシンとNTPサーバで時刻同期を行うために、再同期(resync)を実行します。

同期処理を試みるため、若干の待ち合わせが発生します。

> w32tm /resync

再同期(resync)を待ち合わせることなく即時に(nowait)実行する場合には、

下記オプションを指定します。

>w32tm /resync /nowait

NTP設定を確認する

Windowsにおいて、現在どのNTPサーバーを参照しているのか確認するには、以下のコマンドを実行します。

> w32tm /query /source

> w32tm /query /peers

NTPクライアントに構成されたNTPサーバーを表示させるには、以下のコマンドを実行します。

> w32tm /query /configuration

レジストリ情報を確認する場合、「regedit.exe」から以下のレジストリを確認します。

HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\Parameters

Windows NTPクライアント設定(net timeコマンド)

WindowsにおけるNTPクライアントの設定には、「net time」コマンドを利用することも可能です。

net timeコマンドは、Windows OSネットワーク独自の同期用プロトコルを利用しているため、参照するタイム・サーバがWindows OSで運用されている必要があります。(または、Sambaサービスを実行しているUNIX系OSでも同期は可能です。)

net timeコマンドは将来的に廃止される可能性があります。

例えば、Windows Server 2008 R2では「net time /query」コマンドオプションが機能として削除されています。

NTPサーバを設定する

「Y/N」の確認メッセージが不要であれば、以下のように「/yes」を付けて実行すると、すぐに同期させることができます。

> net time ¥¥サーバ名 /set /yes

NTP設定に関するレジストリをクリアする

サービスを停止してから、「unregister」オプションを指定してw32tmコマンドを実行します。

> net stop w32time

> W32tm /unregister

その後、下記コマンドを実行することで設定が初期化されます。

> W32tm /register


5.まとめ

FA機器は、時間合わせが必要です。

IOTやビックデータの活用でも、ロギングしたデータのタイムスタンプがずれていたら、役にたたないです。

ぜひ参考にしてください。

FA電気設計屋の備忘録

FA設計では、主としてPLC(シーケンサ)を使用してプログラムします。ラダーソフトは、簡便でちょっと理解できれば使えますが、昨今のIOT時代を迎えて、高速、高度化がすすみ、今までPC等の言語系プログラムしかできなかったことさえも可能となっています。そうなると今まで通りの考え方では、プログラム設計はバグとの闘いになります。その闘いの記録とFA設計で必要な備忘録をアップします。

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